障害年金の申請では、「初診日」がとても重要です。
初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日のことをいいます。同じ病気やけがで転院している場合でも、現在通っている病院ではなく、一番初めに診療を受けた日が初診日になります。
しかし、実際の相談では、
「最初にどこの病院へ行ったか覚えていない」
「かなり前のことで記録が残っているか分からない」
「最初は内科や小児科に行って、その後に精神科へつながった」
「発達障害や知的障害で、いつを初診日と考えればよいか分からない」
ということも少なくありません。
初診日が分からない場合でも、すぐに障害年金の申請をあきらめる必要はありません。まずは、確認できる資料を一つずつ整理していくことが大切です。
初診日が大切な理由
初診日は、障害年金の申請において、いくつかの重要な判断に関わります。
まず、初診日にどの年金制度に加入していたかによって、障害基礎年金になるのか、障害厚生年金になるのかが変わることがあります。日本年金機構の案内でも、障害基礎年金では初診日が国民年金加入期間などにあること、障害厚生年金では厚生年金保険の被保険者である間に初診日があることが要件として整理されています。
また、保険料納付要件の確認も、初診日を基準に行います。初診日が変わると、納付要件を満たすかどうかの判断も変わる可能性があります。
さらに、障害認定日は原則として初診日から1年6か月を経過した日とされるため、初診日は診断書をどの時点で依頼するかにも関わります。
つまり、初診日は単なる「最初に病院へ行った日」ではなく、申請全体の土台になる日付です。
まず確認したい資料
初診日がはっきりしないときは、次のような資料を確認します。
1. 診察券・予約票・領収書
古い診察券、予約票、医療費の領収書が残っていないか確認します。
診察券だけでは初診日を証明できない場合もありますが、「どこの医療機関に、いつ頃かかっていたか」を思い出す手がかりになります。
2. お薬手帳・薬局の記録
お薬手帳には、処方日、薬の名前、医療機関名、薬局名が記録されていることがあります。
特に精神科、神経内科、整形外科、循環器内科などに通院していた場合、薬の記録から受診時期をたどれることがあります。
3. 紹介状・診療情報提供書
転院した場合には、前の医療機関から現在の医療機関へ紹介状が出ていることがあります。
紹介状や診療情報提供書には、「いつ頃から症状があったか」「どこの病院に通っていたか」が書かれている場合があります。
4. 現在の病院のカルテ
現在通院している病院のカルテに、過去の受診歴が記載されていることがあります。
たとえば、初診時の問診で「〇年前から症状あり」「以前、〇〇病院を受診」などと記録されている場合があります。
5. 学校・福祉サービス・相談機関の記録
発達障害、知的障害、精神障害、高次脳機能障害などでは、医療機関以外の記録も経過整理の手がかりになります。
たとえば、学校の記録、療育機関の記録、相談支援事業所の記録、障害福祉サービスの利用記録などです。
これらの資料だけで初診日を直接証明できるとは限りませんが、受診のきっかけや当時の生活状況を整理するうえで役立つことがあります。
医療機関に確認するときのポイント
初診日候補の医療機関が分かったら、その医療機関に記録が残っているか確認します。
確認するときは、次の点を整理しておくと話が進みやすくなります。
・本人氏名
・生年月日
・受診していた時期
・当時の住所
・当時の症状
・診療科
・紹介状の有無
・現在の通院先
古い記録の場合、カルテの保存期間を過ぎていることもあります。その場合でも、すぐに終わりではありません。ほかの医療機関の記録、紹介状、薬の記録、福祉・学校関係の資料などから、初診日を整理できる可能性があります。
初診日がはっきりしないときに避けたいこと
初診日が分からないときに避けたいのは、記憶だけで日付を決めてしまうことです。
「たぶんこの頃だったと思う」という記憶は、整理の出発点としては大切です。しかし、申請では、できるだけ客観的な資料と整合する形で整理する必要があります。
また、現在の病院に通い始めた日を、そのまま初診日として考えてしまうことにも注意が必要です。同じ病気やけがで以前から別の医療機関を受診していた場合は、原則として一番初めに診療を受けた日を確認する必要があります。
初診日が曖昧でも、整理できる場合があります
初診日が分からないと、申請できないのではないかと不安になる方もいます。
しかし、実際には、資料を確認していく中で初診日候補が見えてくることがあります。
大切なのは、最初から一つの日付に決めつけることではありません。
まずは、
・最初に症状が出た時期
・最初に相談した医療機関
・その後の転院歴
・現在の通院先
・手元に残っている資料
・家族が覚えている受診経過
を整理することです。
そのうえで、受診状況等証明書を取得できるか、取得できない場合にどのような資料を集めるかを検討します。
未来のいえでお手伝いできること
社会保険労務士事務所 未来のいえでは、障害年金申請を考えている方に対して、初診日候補の整理、受診歴の確認、必要書類の案内、病歴・就労状況等申立書の作成支援を行っています。
未来のいえでは、年金事務所への提出代行ではなく、ご本人やご家族が申請を進められるように、書類作成と手続きの整理を支援しています。
初診日がはっきりしない場合でも、まずは現在分かっている範囲で構いません。
「どこから確認すればよいか分からない」という段階でも、受診歴や生活状況を一緒に整理することで、次に確認すべき資料が見えてくることがあります。
障害年金の初診日でお困りの方は、無料面談にてご相談ください。
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